2023/04/23投稿者:内田 勇夫

(面接官別)面接での受け答えのポイント

採用面接には、一次面接、二次面接、最終面接といった段階があり、各段階において異なる面接官が担当することがあります。例えば、一次面接は人事担当者が担当し、二次面接では現場担当者や事業部長が参加することがあります。最終面接では、役員や社長が面接官を務めることもあります。

 

それぞれの面接官は、自身のポジションや業務に応じた視点で求職者を評価するため、求職者はそれぞれの面接官に合わせたアプローチが必要です。本記事では、各ポジションの面接官が求めるポイントを詳しく解説していきます。

 

人事担当者の受け答えのポイント

候補者の基本情報を把握するために、明確な自己紹介を行う

人事担当者は、候補者のスキルや経験、人物像などを選考プロセスで把握し、採用決定を下します。そのため、面接では自己紹介や職務経歴など、自分自身について正確に説明することが必要です。また、希望条件についても明確に伝えることが大切です。これらの情報を共有することで、人事担当者は採用条件を決定・調整し、採用プロセスをスムーズに進めることができます。自己紹介や希望条件の明確な伝達は、採用プロセスにおいて欠かせない要素です。自分自身について正確に説明し、希望条件も明確に伝えることで、人事担当者が採用決定を行うための情報を提供し、採用プロセスをスムーズに進めましょう。

 

転職理由や志望動機について、しっかりと準備する

人事担当者は、応募者の転職理由から入社後に早期退職する可能性をチェックします。応募者が語る転職理由と自社で起こりうる状況と照らし合わせて、自社との相性をチェックしています。例えば、残業が発生することが分かりきっている企業に対して、「残業が絶対に嫌だったので辞めたいと考えました」と言ってしまうと、面接官に「この人はすぐに辞めてしまうのではないか」という不安を与えてしまいます。

さらに、応募者の志望動機が明確で、自社とのマッチングが高い場合、入社後に自社で活躍する可能性が高まります。逆に、志望動機が曖昧で、自社とのマッチングが低い場合、早期退職する可能性が高まります。したがって、求職者は面接前に自身の転職理由や志望動機をしっかりと整理し、具体的かつ誠実に伝えることが求められます。

 

専門用語を使わないようにし、分かりやすく説明する

人事担当者は、業務において専門知識がないこともあるため、専門用語を使わずに分かりやすく説明することが求められます。候補者は、自分の仕事や業界に関することを説明する際に、専門用語を極力避け、分かりやすい言葉で説明するように心がけましょう。

面接で専門用語を使用する際には、その用語を正確に理解していることを示すために、適切な例を挙げるなど、説明を補完することが必要です。

 

SNSや採用情報で人事メッセージをチェックする

採用情報や求人メディア、新卒採用ページでも情報を発信していますが、近年では、人事担当者自身がSNSで情報を発信するケースが増えています。

このような人事メッセージは、応募者にとって貴重な情報源となります。例えば、採用情報や求人メディアでは採用ポリシーや求める人物像、応募方法などの情報が記載されています。また、人事担当者がSNSで発信する情報には、会社の雰囲気や風土、仕事のやりがいや成長についての情報が含まれることもあります。

これらの情報を収集することで、応募者は自身が応募する企業の理解を深め、面接でのヒントにもなり得ます。

 

現場マネージャー・事業部長クラスの受け答えのポイント

業務に対する理解と経験のアピール

現場担当者や現場マネージャーやは、自分たちが担当する業務に関する深い理解と経験があることを求められます。面接では、自分がこれまでにどのような業務を担当し、どのような成果を出したかを具体的に説明することが重要です。

また、事業部長は、当然ながら自分が所属する事業部の現状や課題について十分に把握しているため、自分が持つスキルや経験をどのように事業部の成長や問題解決に役立てることができるかを具体的に説明し、事業部の目標に貢献できることをアピールすることがポイントです。

 

同じ職場で働く仲間になる

現場マネージャーや事業部長は、ともに働く仲間となり、上司・部下の関係になることもあります。そのためコミュニケーション能力や、リーダーシップを求める場合もあります。自分のコミュニケーション能力やリーダーシップ力を証明するためには、具体的な事例を交えて説明することが大切です。また、コミュニケーション能力やリーダーシップだけでなく、人間関係の構築やチームワークの重要性も求められます。他のメンバーと協力して業務を遂行したり、チームをまとめて目標達成に導いた経験を具体的に説明することが重要です。

 

経営層に近いポジションの場合も

現場マネージャーや事業部長クラスは、経営層に近い役職に就いていることも少なくありません。そのため、下記に示すような役員クラスの受け答えの対応を求められる場合もあります。業務に対する理解と経験のアピールすることと同時に、会社に対する理解度を深めておく必要もあります。

 

社長・役員クラスの受け答えのポイント

最終面接で行われることが多い

最終面接は、応募者と会社側との最後の確認の場として、社長や役員クラスが対応することが多くなります。この場では、自社のビジョンや理念に共感しているかどうか、応募者が会社に対してどのような貢献をしたいと思っているか、熱意や意欲があるかどうかなどを見極めるためのものです。顔合わせの意味合いで実施される場合もありますが、必ずしも内定が保証されるわけではありません。最後まで油断せず、十分に準備をして臨むことが必要です。

 

自社のビジョンについて理解していることをアピールする

自社のビジョンについて理解していることをアピールすることは、最終面接で重要なポイントの1つです。自社のビジョンを理解することで、応募者は会社の将来の方向性や目標を把握し、その方向性に共感できるかどうかを判断できます。また、自社のビジョンに沿って行動することができるということは、その会社の文化や方針を理解しているということを示すことにもなります。

また、ホームページなどから、ミッション(Mission:使命)、ビジョン(Vision:将来像)、バリュー(Value:価値観)などを確認することも重要です。これらの要素を理解することで、自分がどのような企業で働きたいのかを明確にし、面接で自己アピールをすることができます。

 

社長メッセージやインタビュー記事を確認する

面接前には、社長メッセージがホームページ上に掲載されていることが多いため、チェックすることをおすすめします。また、WEB上に社長や役員のインタビュー記事が掲載されていることあるので、会社名や社長名で検索してみることもおすすめします。

社長メッセージやインタビュー記事には、企業の情報だけでなく、人柄やリーダーシップ、考え方なども垣間見ることができます。これらの情報を把握しておくことで、面接でのアピールポイントや、質問の準備もしやすくなるでしょう。